ごあいさつ

                         
                        代表世話人 鈴木賢治   

   教育現場を支える臨時教員

    失業と任用を繰り返しながら子どもたちの教育を支えている教師たちが   
   臨時教員です.新卒の若い人たちから20年以上の経験を持つベテラン教   
   師まで,たくさんの臨時教員が新潟の子どもたちの教育にたずさわってい   
   ます.   

   不安な生活

    採用試験を受けても採用されず,自分には教師は向いていないのか悩む   
   こともあります.次の赴任校が決まるまでの不安は,臨時教員でなければ   
   わかりません.「もう臨時教員はやめよう」と思ったことも一度や二度で   
   はすみません.学校内の差別的な対応に傷つくこともあります.   

   教育の熱意と子どもたちに励まされ

    経験を重ねるたび,「教師をしていてよかった」という喜びと子どもの   
   笑顔に励まされ,この仕事から離れられません.そうして,教師を続けて   
   いる人たちが臨時教員です.途中から授業と学級を担任し,1年間に何度   
   も任期最後の日を迎えます.繰り返し任用されてきた臨時教員は,教師と   
   しての職務能力は試され済みのはずです.仕事の内容も正採用の教員と全   
   く同じです.   

   臨時教員のしわ寄せは子どもへ

    しかし,臨時教員は劣悪な待遇を強いられています.夏休みには任用を   
   カットされて,担任がいないクラスや,給与もなしで校務をさせられるな   
   ど問題もあります.すべての子どもは平等に教育を享受する権利があるに   
   も関わらず,子どもの教育と指導に当たる教師の待遇に不平等が持ち込ま   
   れています.   

   子どもの夢と希望のあふれる学校のために

    学校は,子どもの夢と希望のあふれるところであるはずです.学校教育   
   には,臨時教員という制度はふさわしくありません.臨時教員の待遇を改   
   善し,子どもたちのよりよい教育の実現のためにともに力を合わせていき   
   ましょう.