白色X線による二重露光法のためのツール
二重露光法のための前処理1 (斑点の探索のためのプログラムとファイル)
P1画像処理
spotP1.f90 は,以下のP1の一連の処理(spot1.f90, maxima.f90, P1_spot.f90)を一括して行うので便利である.
細々したことは,以下をよく参照すること.
- spot1.f90 は,P1の回折斑点を抽出するプログラムである.以下のファイル群を出力する.以下の位置検出処理は,P1の斑点処理専用フォルダーを作成し,その中で処理するとよい.
Ib i .txt: 差分により作成したX線波長エネルギーi keV像をメジアン,平滑化処理して二値化した像
sImg_i keV.txt: さらに,斑点を抽出し,最大輝度の位置と輝度(斑点の色分け)で示した画像. DEM-WX.ijmを利用すればスタック像を見ることができる.
sList_i keV.dat: 斑点を抽出し,斑点番号,最大値,位置,斑点画素数およびx座標とy座標のリストをテキスト出力している.
- maxima.f90は,回折斑点データファイル sList_ i keV.dat からクローバル斑点を追跡して,最高輝度の回折斑点を決定し, データフアイル maxima.peak に出力されます. ピーク位置は,該当斑点の最大値から半価値の輪郭をとり,重付き重心で位置を決定する.その画像は, Ib i .txtに表示される.
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最大回折斑点のデータファイル maxima.peakにもとづいて,最大回折ピークのリストを作成するのが, P1_spot.f90 になる.
最大輝度の斑点データが,P1_spot.datとして出力される.
CdTe検出器で測定された元画像(P1のスタック)は、こちら (13Mbyte)
これを処理して以下の画像が得られる。
i keV_d.txt
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sImg_i keV.txt
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Ib i keV.txt
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(a) 前処理したP1の61-79keV画像
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(b) 各keVの斑点と最大輝度
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(c) 斑点追跡した最大輝度+
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P2画像処理
- 以下の処理で画像を確認するために,DEM-WX.ijmをImageJにインストールしておくとよい.
- P1のspot1.f90と同じように,P2のための斑点処理 spot2.f90 が用意されている. 出力するファイルは,斑点のリストsList_i keV.datおよび画像sImg_i keV.txtが作成される.P2用のフォルダーを作成し,その中で処理するとよい.
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P2_spot.f90 は,spot2.f90で作成した斑点のリストsList_i keV.datに従い, keVごとに, 斑点番号, 回折斑点の位置および強度をspotP2_ i.datに出力する.
- 以上の spot2.f90 と P2_spot.f90を一気に行うプログラムspotP2.f90もある.
ここまで来ると,P1とP2の斑点抽出の基本的処理が完了したことになる.
- P1とP2のマッチングをして写像パラメータ(拡大率など)を求めるプログラム ssd.f90.
これはP1の領域をテンプレートとしてssd法で最適値を決定する.テンプレート範囲,閾値,拡大率のスタート値を与える必要がある.Ver. 2.0で大幅に改善した.マッチングする画像は,良好な画像にすることが肝心なので,差分像ではなくP1, P2の閾値エネルギー像を利用するのがよい.
- P1とP2の画像のマッチングが完了すると,P2の画像の斑点を取り出す必要がある.
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P1_P2a.f90 は,P1_spot.f90で作成されたデータP1_spot.datおよびP2_spot.90で作成されたファイル群spotP2_ i.datを利用して,二重露光法DEMに必要なデータのリストを作成する. 結果はDEM.datとして出力される.
二重露光法のための前処理2 (P1, P2画像のファイル構成)