95x100 CdTeピクセル検出器 (CdTe_10K)のツール
下図のflowchartのようになっています.詳細は,マニュアル(Procedure.pdf)をご覧ください.
- imgDirect2.f90 CdTe検出器で測定したデータ img_i.txtのデータからImageJ用のフアイルを作成します.
CdTe_10Kは,X線入射側から検出面を見て,右下が始点(ピクセル番号1)となります.水平方向95画素,垂直方向100画素のピクセルを水平方向走査して連番でカウントを吐き出します.左上角が終点(9500番)です.
- Preprocess.ijm 前処理に使うImageJのマクロのパッケージです.マクロからinstallして使います.
- DAC_viewer.f90 各閾値ステップののイメージ,画像データから差分像を作成し,Kα1のステップ値(DAC値)を計算します.
- gnuplotを利用してグラフを作成する場合は,ピクセル-Kα1のステップ値(W-Kα_step)およびピクセル-高さ(Peak_height)の2つのデータファイルを用意して,次のコマンドを利用してください.
- CdTe_E_10K.f90 Pb, WのKα1線から各ピクセルのエネルギー較正回帰直線を求めるツール.計算すると,CdTe_E_10K.datのファイルが生成されます.
データファイル,Pb_peak.dat, W_peak.datを準備していること.
- plot_lines.f90各ピクセルのエネルギー較正回帰直線群を描画するためのツール.起動するとgnuplot用のデータファイル plot_lines.datが生成されます.
- gnuplot.line plot_lines.datからgnuplotで描画するコマンド. gnuplotを起動した後で,load'gnuplot'で描画できます.
- image_check.ijm img_Direct2.f90 で作成したFiji_i.txtからtifなどを作成したり,スタック像をつくるマクロです.イメージデータの確認には必須のツール.
- makeDAC.f90 Fiji_x.txtから「setDAC.dat」(スタート番号,停止番号)に従い,DAC値.txtを検出位置フォルダーに作ります.
- CdTe_10K_tools.ijm makeDAC.f90を起動した後,作成されたフォルダのDAC値.txt群からDACイメージを貼り合わせて作成します.さらに,DAC像の差分とスタックも作成します.
このツールのメジアンなどのフィルタを省き、非補正の画像を見たいときは CdTe_10K_tools_plain.ijm を使います。前処理(preprocess)したデータには、CdTe_10K_tools_plain.ijmを使います。
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各検出器位置でDAC値による加増データが作成されたら、 makeEnergy.90 を用いてエネルギー像を作成します。そのときに、各ピクセルのDAC値とkeVの係数データであるCdTe_E_10K.datを利用します。keVフォルダーにX線エネルギーの像(.txt)が作られています。
- keVのフォルダーにkeV像ができたら、次に、前処理を行います。前処理プログラムはcorrectImg.f90です。前処理では、スパイクノイズ、欠落データをメジアンフィルターで補正します("xx.xtxt")。さらに、差分像(dif_xx.x.txt)を作成します。差分像には、ローレンツ偏り因子および検出器の方位のLPD因子補正をします。これらの結果はすべて、preprocessのフォルダーに保存されます。それらをtifで見るためには、前述のCdTe_10K_tools_plain.ijmを使ってください。
以上のツールを使って最終的に以下のような検出結果を作成できます.
検出器の画像を組み合わせたDAC値像を構成しました.(147968,-32で80ステップ)
DAC値を減少した像とその差分像
DAC値像から作成したX線エネルギー像.(60.5keVから79.0keV)
X線エネルギーによる閾値像とその差分像
詳細は、前処理のための資料を参考にしてください。
回折斑点の追跡ツール
ひずみ測定などの処理のためには回折斑点の追跡を追跡する必要があります.
そのためのツールが spoty.f90 です.spoty.f90を使う前に必ず前処理(preprocess)が必要です.
以下の手続きで各エネルギーごとに回折斑点の追跡をします.
- P1, P2、閾値,エネルギー範囲などを入力
- 5x5画素で平滑化
- 閾値で二値化
- 斑点を抽出,斑点の接触の処理
- 格差エネルギーにおける各斑点の重み付き重心の位置,回折半径,密度,最大輝度と位置など
- 処理過程はImageJのマクロ spoty.ijm で可視化できます.
- 処理結果は Spot_List.dat に保存されます.
Soptyによる処理結果